【おすすめ自分史】

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ハンセン病を発症し、10歳の時に親元を離れ岡山の療養所、長島愛生園に収容された著者。80歳を過ぎ、文字通りその長い道のりを振り返り、書き綴った自分史です。
戦時中の食糧難のなか、物心もつかない年齢で、見知らぬ地で恐ろしい病と闘いながら生きてきた。足を失い、指を失い、家族を失い、人間としての尊厳を突き つけられながら、それでも彼女の命を支え続けてきたものは何だろうか。その飾らない言葉からは、どこまでも純粋に人生の本質と向き合ってきた一種の美意識 があるように思う。

私たちはすでに人生の意味や答えを知っているにもかかわらず、そのことを一向に認めようとしない。そんなことを考えさせられた一冊でした。

『長い道』(宮﨑かづゑ著・みすず書房)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4622076748

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