8月10日、今日は「自分史」の誕生日です。
40年前の今日、発行となった『ある昭和史ー自分史の試みー』(色川大吉、中央公論社)の中で、初めて「自分史」という言葉が使われました。「自分史フェスティバル」も「自分史活用アドバイザー」も、すべてはこの一冊が源です。
この本の中に書かれている一文で、私の好きな一節を紹介させていただきます。
「
人は誰しも歴史をもっている。どんな町の片隅の陋巷(ろうこう)に住む庶民といわれる者でも、その人 なりの歴史をもっている。それはささや かなものであるかもしれない。誰にも顧みられず、ただ時の流れに消え去るものであるかもしれない。
しかし、その人なりの歴史、個人史は、当人にとってはかけがえのない〝生きた証〟なのであり、無限の思い出を秘めた喜怒 哀楽の足跡なのである。この足跡を軽んずる資格をもつ人間など、誰ひとりとして存在しない。
」
色川大吉先生は今年90歳を迎え、今なお著書を執筆するなど、お元気に過ごされています。