三軒茶屋と渋谷に「マメヒコ」というカフェがあります。
オーナーの美意識と哲学が随所に現れている店づくりで、いたく感銘を受けたのが2週間前。
それで早速、オーナーの井川氏が時間をつくってくれました。「マメヒコ」の常連客で、ここのお店を紹介してくれた方が話を通してくれまして、たっぷりとお話を伺うことができたのです。
私の関心は、そうした哲学がいかにして培われたかという点にあります。もちろん、井川氏の「自分史」から紐解こうと試みるわけです。
ふつう、大きな夢や強い信念がなければ、ここまでこだわりをもった店づくりはできないだろうに、当の本人は実に肩の力が抜けた、ゆるーい雰囲気を持ってい るのです。しかし、それは氏のスタイルであって、実際には幾多の修羅場をくぐり抜けてきているからこその貫禄でもあるでしょう。でなければ生き馬の目を抜 くような渋谷界隈で、10年間もカフェを維持することなんてできませんから。
井川氏の波乱万丈な自分史はここでは省きますが、脱力したその物言いとは裏腹に、強い原動力を秘めているのは間違いありません。
よく聞く言葉ですが、「何を言うかではなく、何をしているかでその人を判断しなさい」といいます。井川氏は「カフェは別に好きでやってるわけではない」と 言いますが、春から「マメヒコFeel大学」という講義をカフェ店内で朝晩ほぼ毎日開くそうです。カフェを発信地として、伝えたいことがあるようです。
しばらく「マメヒコ」から目が離せません。