「別にハンセン病に興味があったわけではなかった」
「できれば中国は避けたかった」
「本当は就職活動のネタ探しだった」
中国でハンセン病隔離村の問題に取り組んでいる原田燎太郎さんは言う。
彼は、日本では長い間イジメに遭い、それでいて妙にプライドが高くて、人と接するのが苦手だった。就職活動も挫折の連続で、自分の存在意義がまったく感じられなかったという。
そんな彼が、いつしかワークキャンプというボランティア活動を通して、中国のハンセン病回復者の村人たちとともに泣き、ともに笑い、心を通わせ合うようになる。
村人を弱いと思っていた。
助けてあげようと思っていた。
しかし、弱かったのは自分。
助けられたのは、自分のほうだった。
その瞳の奥に、炎が宿った。
中国に移住し、この活動を続けて10年が過ぎた。
~スペシャルイベント「魂の応援家2013」(第1部)より~