戦後70年企画として取り組み中の「一枚の自分史」。
今回は『最後の特攻隊の真相』(学研)の登場人物のご子息の方に、お父上から聞いた戦争体験談を伺いました。
天皇陛下の玉音放送を聞いた多くの人は「これで戦争は終わった」と思ったはずです。しかし、日本の敗北を認められず、放送を聞いたその日に特攻していった人たち(宇垣特攻隊)がいるのです。彼らはそのまま生きて帰ることはありませんでした。
玉音放送が終わってからのこうした自発的な行動には様々な意見があったことでしょう。日本政府は彼らを「戦死」という扱いにはしませんでした。
ここでもうひとつ興味深いのは、8月15日の玉音放送をもって終戦といえるのか、ということです。私たちは8月15日を「終戦の日」として認識していますが、これはポツダム宣言を受け入れ、天皇陛下による玉音放送があった日です。
しかしこれは日本側の見解で、米国の認識は異なります。すなわち、9月2日に日本政府が降伏文書に署名調印をした日をもって、「対日戦争勝利の日」として宣言しているのです。
「口頭じゃなくて、ちゃんと一筆紙に書いてね」というのは戦争でも同じなんですね。