彼と知り合ったのは2年前。

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初々しくスーツに身を包んだピースサインの青年はまだ20代半ば。現在、自分史活用アドバイザーとして活躍中である。
彼と知り合ったのは2年前。手作りの祖母の自分史を手に嬉しそうにしていたのが印象的だった。
あれから2年が過ぎ、出版社に勤めた経験もなく、取材や執筆もまったくの素人からスタートした若者が、なぜ自分史制作を本業として活動できているのだろうか。しかも、予約待ちというのだから、自分史にたずさわる人なら驚かれるかもしれない。
人気の答えは、彼の人柄の好さにあると思う。もちろん、彼の持つ雰囲気は彼独特のもので、感じ方も人によって違いはあるので、あくまで私の答えである。
どんな見栄えの本を作るとか、料金はいくらとか、そういうことを超越したところに人気の秘訣を持っていることは大きな財産だろう。自分史を担う次の世代に、彼のような若者が増えてくれたらとても嬉しい。

とは言え、私自身もまだまだ自分史に取り組む意義を模索し、世に伝えていくための実力をつけていかなくてはならず、偉そうなことが言える立場でもない。たくさんの挑戦と失敗を経験し、次世代への道しるべをひとつでもいいから残していきたいと思うのである。

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