1929年、中国は広東省に生まれた著者の林志明(リン・チミン)氏は、8歳の時に身体に異変が表れ、11歳でハンセン病と診断されました。家族から引き離され、病院を転々とする人生を歩みます。
日中戦争、文化大革命と激動する時代を、言葉に尽くせぬほどの差別や偏見にさらされながら生き抜いてきました。
生きるために路上で買字をしながら、こつこつと書き上げた小説、それが『苦難不在人間』と『天使在人間』の二作品でした。自身の体験や見聞を元に、まさに己の存在理由をかけて、この作品に魂を込めたのです。
従って、小説でありながらその内容は限りなく現実とリンクしています。その意味で、この作品は「中国ハンセン病史」であり、著者の「自分史」でもあると言えます。
ハンセン病を通して見えてくる、人間の心の光と闇。
体験者の紡ぐ魂の言葉は、現代を生きる私たちに何を伝えてくれるのでしょうか。
『天使在人間(てんしざいじんかん)~中国ハンセン病回復者の綴る17の短編小説~』
林志明 (著), 鄧晶音 (翻訳)
定価:1800円+税
発売:2015年6月1日(6/1よりAmazon、全国書店にて取り寄せ可能。直売のみ先行販売受付中です)
〈先行販売用申し込みシート〉
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